ポッドキャスト文字起こしツール比較:用途で選ぶ4つの方法
PodText、Otter.ai、Descript、Whisperの機能と料金を比較。リンクからの文字起こし、共同作業、音声編集、ローカル実行など、作業に合う選び方を紹介します。
著者 PodTextチーム公開日 更新日

文字起こしはポッドキャスト制作の標準的な作業になりました。エピソードを検索できるコンテンツに変え、耳が聞こえない方や聞こえにくい方にも番組を届けられます。ブログ記事、ショーノート、SNS投稿の素材にもなります。検討すべきなのは、文字起こしをするかどうかより、どのツールを使うかです。
市場は大きく成熟しました。AI文字起こしは速く、手頃になり、多くの用途で十分な精度を得られます。ただしツールごとに違いがあり、特にポッドキャストではURLからの取り込み、話者ラベル、ショーノート生成への対応が重要です。
作業の進め方に応じた選択肢を紹介します。
この比較の作成方法
この記事は、比較対象の一つであるPodTextを開発するチームが執筆しています。下記の公式資料をもとに、入力方法、機能、制限、料金を比較し、PodTextの情報は現在の製品で確認しています。同じ録音をすべてのツールで処理する独立した実測結果や、精度・速度の順位付けは掲載していません。各ツールでどのような作業ができるかを基準に紹介しています。他社の情報は、出典欄に記載した確認日を基準としています。
PodText
PodTextはポッドキャストのエピソードを中心に設計されています。Apple Podcasts、Spotify、Xiaoyuzhou、iHeartのエピソードリンクや、公開RSSフィードを貼り付けると、公開音声を探して文字起こしします。自分でダウンロードする必要はありません。番組リンクやフィードでは一覧が開き、1回に1エピソードを選べます。
主な機能:
- エピソードリンク、RSSフィード、最大1 GB・6時間の音声・動画アップロード
- タイムスタンプ付きの文章、同期再生、全文検索
- ショーノートに活用できるAI要約、チャプター、要点、引用
- TXT、Markdown、SRT、VTTで書き出し
- 言語の自動検出、または99以上の言語から指定
料金: 新規アカウントは初回限定で60分無料です。クレジットカードは不要です。その後は音声1分につき1クレジットを消費します。クレジットパックは100クレジットで$10からで、有効期限はありません。サブスクリプションは500クレジットで月額$19.99からです。料金をご覧ください。
強み: リンクから使えるので、ダウンロードしてアップロードし直す手間を省けます。処理前にエピソードの長さと必要クレジット数を確認できます。AI要約とチャプターは、ショーノートの構成を考える出発点になります。
弱み: 話者ラベル、アプリ内編集、番組全体の一括取り込みはありません。編集は書き出した後、ご自身のエディターで行います。Spotify独占番組は公開フィードがないため、リンクから文字起こしできません。
公開ポッドキャストのリンクを検索可能な文章や書き出しファイルにしたい場合、PodTextなら音声を自分でダウンロードせずに取り込めます。
Otter.ai
Otter.aiはAI文字起こしでよく知られるサービスで、会議やリアルタイムの会話に重点を置いています。ポッドキャスト専用ではありませんが、ポッドキャストにも利用できます。
主な機能:
- リアルタイム文字起こし(収録中に役立ちます)
- 話者の識別
- 共同作業機能(コメント、ハイライト、共有ワークスペース)
- Zoom、Google Meet、Microsoft Teamsとの連携
- 外出先で文字起こしできるモバイルアプリ
料金: 無料のBasicプランは月300分ですが、1会話の上限は30分で、ファイル取り込みはアカウント全期間で3件までです。Proは月払いで月額$16.99、月1,200分を利用でき、年払いなら月あたりの料金が下がります。チーム向けのBusinessプランもあります。(Otterの料金、Basicプランの制限)
強み: 共同作業機能はチームに役立ちます。収録中に文字起こしを確認したい場合、リアルタイム対応が特徴です。Zoomとの連携もスムーズです。
弱み: リンクの貼り付けには対応せず、ファイルをダウンロードして取り込む必要があります(Otterヘルプ)。文字起こしは6言語に対応しています(対応言語)。無料プランの30分上限では、多くのエピソードを最後まで処理できません。詳しくはOtter.aiの代替ツールをご覧ください。
会議とポッドキャストを同じ手順で録音するチームや、リアルタイム文字起こしを重視する方に適しています。ポッドキャスト中心の作業では、URLに対応しない点が手間になります。
Descript
Descriptは文字起こしを中心に据えた、本格的な音声・動画エディターです。テキストを編集すると、音声や動画も自動で編集されます。制作を一つのツールで完結させたいポッドキャスト制作者に魅力のある仕組みです。
主な機能:
- 文字起こしテキストによる音声・動画編集
- Overdub(修正用のAI音声クローン)
- 画面録画
- 「えー」「あの」などのつなぎ言葉の除去
- マルチトラック編集
料金: 無料プランは月60分のメディアを利用できます。有料プランはHobbyist(月払いで月額$24)、Creator(月払いで月額$35)、ユーザー単位のBusinessがあり、年払いでは割安になります。メディア時間には、文字起こしの有無にかかわらず、アップロードや録音をしたすべてのメディアが算入されます。未使用分は繰り越せません。(Descriptの料金、メディア時間)
強み: テキストを編集してポッドキャストを編集したい場合、文字起こしを使った編集とつなぎ言葉の除去で、その作業に対応できます。
弱み: 大がかりなアプリで、文字起こしツールというより制作スイートです。文字起こしだけが必要なら、使わない編集機能にも料金を払うことになります。Descriptによると、中国語、日本語、ロシア語の文字起こしはまだ非対応です(対応言語)。並べて比較するにはDescriptの代替ツールをご覧ください。
音声エディターをテキスト中心の編集手順に置き換えたい場合に適しています。精度のよい文字起こしを手早く得たいだけの場合には向きません。
Whisper(OpenAI)
WhisperはOpenAIのオープンソース音声認識モデルで、2022年にMITライセンスで公開されました。ラベル付き音声680,000時間で学習しており、自分のハードウェアで無料で実行できます(GitHubのWhisper、Whisperの論文)。
主な機能:
- 無料のオープンソース
- ローカル実行(外部サーバーにデータを送信しません)
- 多言語の文字起こしと英語への翻訳
- 速度と精度に応じて選べる複数のモデルサイズ(tinyからlarge)
- 利用制限なし
料金: 無料です。自分のハードウェアで実行します。
強み: 明瞭な発話では、特に大きなモデルで高い精度を得られます。ローカル実行では音声が端末の外に出ないため、プライバシー面の大きな利点があります。月間上限も、分単位の料金もありません。
弱み: 技術的なセットアップが必要です。Python、適切な依存関係、モデルを動かせる計算能力を用意します。GPUがあると速度が大きく向上します。ウェブ画面はなく、標準での話者分離やショーノート生成もありません。技術に慣れていない方には導入のハードルが高いでしょう。
ホスト型サービスのサブスクリプションを使わず、ローカルで文字起こししたい開発者や技術に慣れた方に適しています。それ以外の方には、ホスト型ツールのほうが実用的です。
比較一覧
| 機能 | PodText | Otter.ai | Descript | Whisper |
|---|---|---|---|---|
| リンクの貼り付け | ポッドキャストリンク、RSSフィード | 非対応 | YouTube、Zoomのリンク | 非対応 |
| 話者ラベル | なし | あり | あり | なし(追加機能が必要) |
| AI要約 | あり(チャプターも) | あり | あり | なし |
| 無料枠 | 60分、1回限り | 月300分、1ファイル30分 | メディア月60分 | 無料(セルフホスト) |
| リアルタイム文字起こし | 非対応 | 対応 | 非対応 | 非対応 |
| 音声・動画編集 | 非対応 | 非対応 | 対応 | 非対応 |
| 技術的なセットアップ | 不要 | 不要 | 不要 | 必要 |
| 文字起こしの書き出し | TXT、MD、SRT、VTT | TXT。有料プランはDOCX、PDFも | DOCX、TXT、RTF、MD、HTML | TXT、SRT、VTT、JSON |
他社サービスの情報は、出典に記載した各社の公式ページに基づき、2026年9月26日に確認しました。プランは頻繁に変わるため、購入前にご確認ください。
どのツールを選ぶべき?
多くの制作者にとって、選択の基準は実際に必要な作業です。
ポッドキャストから検索できる文字起こしを手早く取得し、AI要約や複数形式の書き出しを使いたい場合、PodTextが対応します。リンクから利用でき、自分で音声をダウンロードしてアップロードする必要がありません。話者名やアプリ内編集が必要なら、以下のツールを選んでください。
会議とポッドキャストを録音するチームで、リアルタイム文字起こしと共同作業機能が必要なら、Otter.aiが候補になります。
テキストを編集してポッドキャストを編集したく、新しい制作手順を学ぶ時間を取れるなら、Descriptは強力です。
技術に慣れ、プライバシーを重視し、継続的な費用なしで高い精度を求めるなら、Whisperをローカルで動かし、自分の音声で評価できます。
まずPodTextの初回限定無料60分で、必要な作業を満たせるか試してください。詳しい手順はリンクからポッドキャストを文字起こしする方法をご覧ください。
出典
2026年9月26日に確認。
- Otter.ai、Pricing
- Otter.ai Help Center、Conversation, import, and app limits on the Basic free plan
- Otter.ai Help Center、Supported languages
- Otter.ai Help Center、Transcribe a YouTube video
- Descript、Pricing
- Descript Help、Track and understand your media minutes and AI credits
- Descript Help、Supported transcription languages
- Descript Help、Export your transcript
- Descript Help、Import YouTube or Zoom recordings via a URL
- OpenAI、Whisper repository
- Radfordほか、Robust Speech Recognition via Large-Scale Weak Supervision(2022年)



